秋田・岩手

鉛温泉「藤三旅館」日本一深い自噴の岩風呂温泉

鉛温泉「藤三旅館」





岩手県花巻市の花巻温泉郷にある鉛温泉(なまりおんせん)「藤三旅館」(ふじさん-りょかん)は、鉛温泉の一軒宿です。
自然湧出で湯量豊富な自家源泉が5本あり、新日本百名湯、日本温泉遺産、地温泉・湯守の会にも選ばれています。
日本秘湯を守る会からは、現在、脱退されています。(2012年1月退会)
映画「海街Diary」のロケ地にもなりました。

源泉名(5本別)

上の湯
単純温泉・アルカリ性単純高温泉
湧出量50リットル/分
pH8.5
ラドン含有量0.04マッヘ

下の湯
単純温泉・弱アルカリ性単純高温泉
湧出量250リットル/分
pH8.4
ラドン含有量0.06マッヘ

桂の湯(新源泉)
アルカリ性単純温泉・低張性アルカリ性高温泉
湧出量869リットル/分
pH8.5
ラドン含有量0.64マッヘ

白猿の湯 立湯の白猿の湯の湯底から自噴
単純温泉・低張性弱アルカリ性温泉
湧出量測定不能
pH7.8
ラドン含有量0.297マッヘ

河鹿の湯
単純温泉・低張性アルカリ性高温泉
湧出量261リットル/分
pH8.5
ラドン含有量0.098マッヘ



浴場【白猿の湯】には、源泉「白猿の湯」+源泉「河鹿の湯」+源泉「下の湯」
浴場【桂の湯】には、源泉「下の湯」+源泉「河鹿の湯」+新源泉「桂の湯」
浴場【河鹿の湯】には、源泉「下の湯」+源泉「河鹿の湯」
浴場【白糸の湯】には、新源泉「桂の湯」+源泉「河鹿の湯」
浴場【銀(シロガネ)の湯】には、新源泉「桂の湯」+源泉「河鹿の湯」
上記の通り混合泉ですがブレンドすることで温度調整を行っている、すべて、100%源泉かけ流しです。

温泉特徴:微量のラジウム放射線が含まれている
加温なし・加水なし
循環なし・消毒なし
100%源泉掛け流し
露天風呂あり
混浴あり
貸切風呂あり(宿泊客のみ)
リンスはシャンプー別タイプ
シャワーは節水型・圧力とても弱い・普通あり
ベビーバスなし



温泉ソムリエより一言

名物になっている、立って入浴する岩風呂「白猿の湯」は、深さ125cmくらいです。
立って温泉に入ることで、水圧が深い足元にも及ぶため、温泉効果が高いとされています。
ちょっと、熱めなので、長湯は禁物ですし、水分補給をしっかりしたいところです。
「白猿の湯」は通常は混浴ですが、夜と早朝に、女性専用タイムが設けられています。
チェックイン時間(15時~)より、早い時間に到着しても、荷物をフロントに預けて、お風呂に入浴できます。
決して華やかではありませんが、古き良き日本の温泉が堪能できます。

温泉クチコミ情報

歴史ある温泉旅館としては、ひとりでも宿泊可能な貴重な旅館で、これまで何度も予約をしては、予定変更で行けなくなったりしていたのですが、今回、なんとか訪問できました。
もちろん、旅館部で予約しました。
上記の通り、あまり気にされない方が多いですが、ラジウム(ラドン)が含まれている、歴史ある自噴温泉で開湯は600年前とされます。
桂の木のたもとから湧出している温泉に、白猿が浸かっていたところを発見されたと言い「白猿の湯」ならびに「桂の湯」と呼ばれる所以となりました。
温泉宿は、江戸時代後期の1841年(天保12年)に現在の藤三旅館が開業した1軒宿です。
明治以降、田宮虎彦など多くの小説家も滞在しました。
宮沢賢治の童話「なめとこ山の熊」では「腹の痛いのにも利けば傷もなおる。鉛の湯の入口になめとこ山の熊の胆ありといふ昔からの看板もかかってゐる。」と、鉛温泉が紹介されています。

なお、足元湧出の名物「日本一深い岩風呂」も含めて、浴室の撮影は禁止されていますので、マナーは守りましょう。
下記は、フロントにあった垂れ幕を撮影したものになります。

日本一深い自噴の岩風呂温泉

トップ写真は、旅館サイトより拝借したものです。

浴室は前述の立湯・混浴(女性タイムあり)の「白猿の湯」は、脱衣カゴ式のみで、シャワー・石鹸はありません。
通常は混浴ですが、女性専用時間もあります。

「銀の湯」は、脱衣カゴが4個ほどと、小さめの内湯で、女性専用時間、貸切専用時間(ひとり500円)、男性専用時間と区切られています。

「桂の湯」は、最初から男女別に分かれていますので、時間帯を気にせず入浴できます。
は内湯と露天風呂があり、特に男性の露天は、1段下がって、より川に近い小さな露天風呂もあり、浴槽からすぐ隣を流れる豊沢川を眺めることができます。

「白糸の湯」は、小さな滝を目前にした、半露天風呂ですが、冬季は実質的に窓で区切られています。
1つの浴槽しかないため、時間帯によって男女入替制となっています。

入浴時間の案内はこちら(宿サイト)

脱衣ロッカーの多くはカゴ式です。
部屋からタオル・バスタオルを持参してください。
ドライヤーなど完備です。



※トップ画像は施設HPより拝借。

日帰り入浴

日帰り入浴は朝7時~21時(最終受付20時)です。
ただし、浴場毎に清掃時間帯や重点清掃する曜日もありますので、清掃中だと利用できない浴室があります。

日帰り入浴料金
大人700円、小人500円

無料休憩室あり。
近くの大湯温泉とのセット券もあるようです。



施設

千と千尋の神隠しの油屋のようなレトロな良い雰囲気の歴史ある旅館です。

客室が通常でドアに鍵もあるタイプの「旅館部」と、当時目的で長期滞在(簡易宿泊)向けでドアに鍵が無い客室の「湯治部」(旧:自炊部)とわかれており、玄関も別々になっています。
道路から川岸にある温泉建物に降りて行く「坂道」がありますが、左が旅館部で、右が湯治部です。
どこに宿泊しても、温泉浴室は共通です。

湯治部の場合トイレや洗面所、炊事場は共用スペースとなりますが、多くの場合には、1泊2食付きでお泊りになられるようです。
今回は、旅館部に飲み放題プランで宿泊してみました。
夕食時に90分の飲み放題となりましたが、選べる飲み物は限定的で、瓶ビール(アサヒ)、白ワイン・赤ワイン、日本酒、ソフトドリンク程度でしたが、まぁ、飲み放題にしても、そんなに高くないので料金的には、それでも得した気分です。
通常料金の飲み物でしたら、サントリーモルツの生ビールなどがあります。

ちなみに、宿泊する場合が湯治部(自炊部)の場合、夕食は17時に各部屋へ一斉配膳となりますので、17時までにチェックインが必要です。
旅館部は18時くらいまでに到着すればOKです。

旅館部の部屋には冷水もあり、トイレはオシュレットでした。
テレビのBSは一応映りますし、消臭剤も備わっていました。
Wi-Fiもよく繋がりました。
朝食の一番早い時間は朝7時からでした。
訪問時の朝食は朝7時が一番早い時間でした。

湯治部は、あくまでも長期滞在される方向けに、お安く、リーズナブルに提供するものですので、通常のサービスや部屋・設備には期待はできませんので、理解を示しまょう。
安いからと予算をケチって湯治部に泊まって、どうのこうのなど、文句を言わないようにお願いしたいと存じます。
普通の部屋が所望であれば、旅館部に宿泊したいところです。

公式サイト

宿泊する場合には下記が予約も簡単です。
予約時には、旅館部・湯治部の区分、キャンセル料金の欄など、御注意願います。

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豪華さを求めるのであれば、下記の「十三月」がお勧めです。

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奥さんの感想

夕食の間に、布団が敷かれましたが、羽毛布団が、ふとんに入りやすいよう、縦に折り曲げた状態など、おもてなしに感動しました。
また、泊まりに来たいです。

子供の感想

ご飯(白米)がとても美味しかったです。
お風呂も色々あって楽しめました。

アクセス

東北新幹線の新花巻駅と、JR東北本線の花巻駅から、花巻南温泉郷の共同運行による無料シャトルバスが利用可能です。
無料駐車場は完備ですが未舗装となっています。
旅館部の場合、坂道を降りて建物わきに7台ほどの駐車場があるほか、坂道の上にも駐車場があります。
湯治部の場合、坂上にある道路わきの駐車場のみ利用可能です。
鉛温泉スキー場も近く、クルマで冬季に訪問される場合には、スタッドレスタイヤ必須となります。

オリジナル東北の観光地図

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